POPEYE 9月号の特集はチープシック。
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2013/08/10
- メディア: 雑誌
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POPEYE 9月号の特集「CHEAP CHIC '13」がすごく面白かった。
チープ・シックは75年(オリジナル版)に発売されたロングセラーのファッション教本。私も名前は知っていたもののすごく古い本なので、実際に読んだのは今年の春先だったり(しかも買った理由はPOPEYEでemaちゃんがチープ・シック読んでる写真が可愛かったから…)。
ファストファッション全盛(?)に「チープ・シック」という言葉を聞くと、”安い服を使って、上手にお洒落しましょう”くらいのことかなと思ってしまうけど、この本の内容というのは「安くて良い服を見つけましょう」、「良い物を買って長く使いましょう」というものなんですよね(しかも前者は今で言うUNIQLOで値段の割には品質の良いベーシックなものを〜とかじゃなくて、蚤の市やスリフトショップで放出品などガチの掘り出し物を見つけましょうという意味)
最近よく出ているファッション指南本の原点とでもいうべき本で、作中はしつこいほどにクラシック、ベーシックという言葉が使われ、トレンドに左右されるのではなく何年経っても使える自分のスタイルを作ることが大切だと強く書かれています。さすがに発売から40年が経とうとしているので古臭く感じるところもあるけど、基本的には作者が読者に提案する思想、随所に挟まれるこの時代の偉人たちのインタビューは今でも確かにな〜と思うものばかり。70年代を知れる本でもあるので、機会があるなら読んでみる価値ありだと思います。
それで、本題であるPOPEYE 9月号はそのチープ・シックをPOPEYE流、シティボーイ仕様にしてアップデートして1冊丸ごと特集が組まれているわけです。
元々チープ・シックな思想が強かったPOPEYEなので、いつものファッション特集が非常に濃い内容で展開されているだけとも言えるのですが、それだからこそリニューアルしてから今までで一番面白い号になっていたのではないかなーと。いつもは濃度が濃すぎるか、途中で薄れるために後半は読むのがダレていたのに今号は最後の最後まで一貫して面白かった。ファッション号だと1時間くらい(カルチャーは飽きるから30分)で読み終わるのが、結局2時間も夢中になっていたのは至極丁寧な作りをしてあったからだと思うんですね。タイアップも良かったし、ダレてくる辺りでテキストが少なくなるのも良かったし、途中でここだけは読まねば!という特集を入れてくるのも◎だった。(写真とテキストのバランスもPOPEYEは絶妙ですよね。疲れにくい。)
今の今までリニューアルしてからもGINZAの方が断然面白いなと思っていたのだけど、今号でそのイメージも払拭できたかも。あとはカルチャー特集にもっとファッションを絡めてくれるようになるのを願うばかり…!(あとあと、Berlin city Guideも早くやってほしい)
- 作者: カテリーヌ・ミリネア,キャロル・トロイ,片岡義男
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 1977/04
- メディア: 単行本
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